NO団体名主な企画内容
32 大阪市立新北島中学校 科学技術部(大阪府) 「大和川を源流から河口まで調べて川って何かを考える!」
"中学生が身近な河川を源流から河口まで、お互い協力して主体的に調べることによって、自然と人間の営みの関係について考える。現在取り組んでいる河原のゴミ問題について自分たちの解決方法を考えてみる。"

速報レポート20 はじめての合宿(その2 野外炊飯~就寝~朝食~夫婦滝~昼食~帰宅)

活動日 7月31日(火)参加人数 中学生13名 指導者2名 活動場所 河内長野市滝畑
活動日 8月 1日(水)参加人数 中学生13名 指導者2名 活動場所 河内長野市滝畑
活動の目的

  • 今回初めて行ってみる夫婦滝の水質を調査する。
  • 上り坂が続くけれども頑張って目的地にたどり着くように頑張る。
  • 野外炊飯などで協力することの重要性を学ぶ。
  • 宿泊準備やレンタル用品の片付けなどを協力してしっかりできるようになる。
  • お互い思いやって行動できるようにする。

活動内容

 水遊びの時に体質のために水遊びをしない部員がいたため、野外炊飯の準備をその部員と行いました。お米は水につけておく必要があったので、洗米を先に早目に行いました。水遊びが終わった部員が野外炊飯場に集まってきたので、火を焚くチームと調理するチームと別れて作業を行いました。小学校5年生で野外炊飯を経験しているようでしたが、久しぶりでもあったので基礎的なことを指導して、基本的に作業は部員にさせるようにしました。(一部危ない作業(釜をずらすなど)は指導者で行いました。)
 指導者も2升釜で炊くのは初めて(いつもは大きな鍋)だったので、マキの分量が足りなくなり急遽追加で購入する事態も起こりましたが、カレーも完成し御飯はふっくらと炊き上がり、中学生はカレーライスをおかわりして食べていました。


お米は1時間前に洗米しました

細かく切るように指示しました

火をつけました


火力が弱いので火が通らない

ふっくら炊き上がりました

完成したカレーライス


バンガローの縁側で食事

 その後、シャワーを浴びて就寝しました。予定では火星の観察をする予定でしたが、南側に山があったので、観測するには夜中になってしまうため断念しました。
 翌朝、5時30分に起床して、朝ごはんの準備に取り掛かりました。朝ごはんはチキンラーメンにして、卵アレルギーの部員はどん兵衛をたべます。(ネットで調べるとチキンラーメンも卵はごくごく少量で、重度の卵アレルギーの人以外は大丈夫のようですが、本人の希望もあったのでどん兵衛(卵不使用)にしました。)その後後片付けやレンタルした物品の返却などを行い、大きな荷物を1つのバンガローにまとめて置いて、夫婦滝に向けて出発しました。


チキンラーメンを鍋で

多めの18食分全部売り切れました

『元よりきれいに』を心がけて

 出発してすぐにトラブルが発生しました。開始10分で1年生の部員がハイキングをリタイヤすることになりました。体調がすぐれないということでした。急遽指導者の一人がキャンプ場まで連れて行って、荷物の保管用に確保していたバンガロー1棟で休ませることにしました。それ以外の部員は夫婦滝目指してそのまま進みました。御光滝上流の休憩所で一度休憩をして、夫婦滝(標高500m)まで登りました。


運動になれていない部員

水分補給と少し休憩

台風による落石を避けて

 夫婦滝は道路から少し降りなければなりませんが、狭いので5名ずつ降りるようにしました。滝の近くは特に滑りやすいので、指導者1名が下で待機して危ないところに行かせないようにしました。夫婦滝の水はすごく澄んでいてきれいでした。ここで部員にきれいなオリジナルの写真を撮影するよう指示を出しました。


夫婦滝

夫婦滝上の道の行き止まりで記念撮影

 帰り道ですが、自発的に(指導者が何も言わないで)登りに疲れた部員の荷物を持ってあげる部員も出てきたので、協力できていることを感じました。キャンプ場に着くと大きな荷物を分担して持って、昼食場所に移動しました。昼食は湖畔レストランでとんかつ定食(豚肉による疲労回復を考えて)を食べました。マヨネーズがダメな部員が4名いたので、その配慮も事前に行いました。昼食終了後、バスまで40分ほど時間があったので、レストラン近くのバーベキュー場の河原で水遊びと川の生き物を探しました。


昼食風景

石の下の水生昆虫を探す

浅瀬で川底を覗いている

 その後は河内長野駅の裏で石川の中流での水質調査を行って、バスと電車を乗り継いで、最後に自転車で中学校に戻りました。


石川中流での水質調査

※今回お世話になった光滝寺キャンプ場を利用する場合に知っておいた方が良い点

  • 野外炊飯場を使用するには、20人用バンガロー(2棟)か15人用バンガロー(1棟)を借りる必要があります。(その3棟を借りた団体で炊飯場を分けて使うことになります。)
  • 8人用バンガローは8畳のスペースです。今回は5人で使用しました。(15人用は15畳です。)
  • バンガロー内に寝具はありません。板張りの床のみです。毛布の有料貸し出しはあります。
  • 有料のシャワー室はあります。
  • 雷の際には立体駐車場の下に避難すれば鉄骨造りのため安全です。
  • 上流に貯水ダムなどはないので急な放流などありません。(砂防ダムはあります。)

指導上の留意点

  • 野外炊飯では、部員たちにできるだけ作業をさせるようにしました。
  • 野外炊飯で役立つノウハウをできるだけ伝えたりしおりに記載しました。
  • 朝食では、火の係を1年生にさせて、2・3年生に監督させました。
  • 水分が足らなくなった部員用に予備の水分(水出しのお茶)を用意して休憩の際に配りました。
  • 午前中の山の活動だったので、雷対策のAMラジオは使いませんでした。
  • 熱中症対策で瞬間冷却パックと冷感シートを持参しました。
  • 難易度は低いコースで文化部の部員にも十分夫婦滝に到着できると考えていました。
  • 食物アレルギーについては事前に食べるものを部員に伝えて該当食物を選択できるようにしました。
  • 夫婦滝は危険な場所(すべりそうな所)が1か所あったので、指導者でフォローしました。

指導者として失敗したところ(ヒヤリハット含む)

  • この時期にしたのは、梅雨末期の集中豪雨と秋の台風の襲来をさけるためでしたが、計画を立てる段階ではここまで高温と異常なルートの台風は予想外でした。
  • 2日目のハイキング開始10分でリタイヤの部員が出てしまったので、朝での体調確認をしっかりとすべきでした。
  • 火星観察を予定していたが、南側に山あったため21時では観測できませんでした。(8月31日にした理由の1つに火星大接近があったが観測できなかった。)
  • 朝の時間の予定の計算が雑だったため、1時間ほど時間がずれてしまった。
  • 夫婦滝を1日目にもっていくべきだったかもしれない。(1日目と2日目で重複したコースがあったので)
  • 生ごみをゴミ袋にまとめて戸外に出してしまったため、夜中にシカなどが食べてしまった。
  • 標高500mほどの夫婦滝に到着した際、暑さをうったえる部員が予想以上に多かった。今年の猛暑と上り坂が続いたためと思われます。(気温自体は平野よりも5℃弱ほど低いです)念のために持っていた瞬間冷却パックで対応できましたが、道中は木で日射にもほとんど当たっていなかったので想定外でした。(文化部員なので運動不足のせいかも)
  • 帰りの自転車の道中で異常に気温が高く、熱中症ぎみになっていた部員がいたので、もし来年実施する際は注意が必要と思いました。(該当部員は中学校到着後、保健室で経口補水液の摂取と休養をとりました。保護者にも連絡しました。)

部員の感想

  • みんな楽しそうでした。2日間歩いていたのでとても疲れている人もいました。とても忙しい2日間でしたが、とても充実したものになりました。水質調査だけでなく夕食のカレー作りもみんなでできて楽しかったです。水質は河口と比べると数値が低いものがほとんどでした。大変でしたが貴重なデータが取れたので良かったです。(3年部長M.M)
  • 楽しそうにしていた。山登りの時は疲れてきた人が出てきた。初めての滝畑で分からなかったこともあったけど楽しかった。山を登る時には、急な坂道を登ったりしたので疲れた。上流の水はとてもきれいだった。しかし、泳げるようになっている所は結構汚かった。下流より川の水が冷たかった。技術のありがたみを感じた。(3年Y.N)
  • みんな楽しそうにしていました。ただ、上に登るにつれて顔がとても疲れていました。初めての合宿で色々ととまどったりもしましたが、とても楽しい2日間でした。今まで行ったことがない地点にも行けて良かったです。水質は河口と比べてとてもきれいでいたが、COD5以下が少なかったです。(3年T.T)
  • 1日目は部員全員とても元気で2日目は疲れが多い人が多数見られました。上流の水はキレイなのに、下流は汚い、どこで汚くなっているかを調べたいと思った。山登りは本当は嫌だったけど部員全員が文句を言わず登ってたから私も頑張った。(2年F.K)
  • 坂道を登る時がしんどそうだった。一泊するのでみんな楽しみにしていた。カレー作りや川遊びの時はみんな楽しそうだった。虫が多かった。田舎の方だからか気温が都会より低い気がした。火星の観測が悪天候のためできなかったのが嫌だった。滝が何回も続くからまるで滝の畑のようなので滝畑ダムなのかなと思いました。(2年R.H)
  • いつも滝畑ダムに行くと蛾に襲われるので何とか我慢しようとしましたが、なんと全然いませんでした。しかしハチに襲われたりしてハチの苦い思い出ができました。とても疲れたけど楽しかったです。いい経験になりました。(2年T.T)
  • 歩くのが疲れた。朝寒かった。カレーおいしかった。虫うざかった。(2年M.T)
  • 上流の水はキレイでした。Mgイオンもとても低く感じました。火を起こすのは難しく消えかけたりしました。(2年S.M)
  • みんな山登りで疲れていた。協力ができていた。自分も疲れたからすぐ寝ることができた。(1年S.I)
  • 全員にぎやかで、水質調査の時も誰一人悲しい思いをしている人がいなかったと思う。山登りはしんどかったけど、カレー作りや川遊びは楽しかった。(1年K.E)



速報レポート1 今までの大和川に関する活動と今年度の活動について
速報レポート2 地域の大和川一斉清掃に参加
速報レポート3 新入部員勧誘(CMづくりと部活体験)
速報レポート4 遠隔操作の採水道具の開発
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速報レポート6 河原のゴミ調査(『水辺のごみ見っけ!』全国水辺のごみ調査)参加
速報レポート7 自然史博物館・植物園・特別展 ワークシート学習
速報レポート8 石川上流調査(河内長野市滝畑)と滝めぐり
速報レポート9 第15回身近な水環境の全国一斉調査の参加
速報レポート10 水槽の掃除
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速報レポート16 夏休み科学教室を部員たちが主催する 2
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速報レポート18 はじめての合宿(準備篇)
速報レポート19 はじめての合宿(その1 出発~水質調査~川遊び)
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